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マダム

熟女のセフレ
「エクスキューズモア、マダム?」
ふと振り返ると、浅黒い肌の青年が、私にリップスティックを差し出した。
「落としましたよ、マダム」
とあるホテルのティールーム。さっき、携帯を出そうとしてパックを開けた時にリップスティックがこぼれおちたみたい。
「メルシー ボクゥ」と、ちょっと冗談めかして言ったら、彼はそれが嬉しかったみたい。「マダム? フランス語出来るんですか?」
「ジュマペール サエコ。ボンジュール。ジュヌパルルパ フランセ」って、テヘペロした。
たぶん、彼はアルジェリアとかモロッコとか、フランス語圏のアフリカ人だろう。もしくは、フランスに移民したアフリカ系か。
「マダム? ちょっとお時間いいですか? すこしおしゃべりしましょう」と彼は私の隣に座った。
「ええ。待ち合わせの人が来るまでなら、いいですよ」とコーヒーを注文して、色々話した。
「あと、私、マダムじゃないの。マドモアゼルなの」ってこそっと言ったら「ソーリー!失礼しました」って私の手にキスしたの。
なんかドキッとしちゃった。
待ち合わせの相手は彼氏だったんだけど、彼氏、来なくていいやって思っちゃった。
だって、このフランス語なまりの、エキゾチックな青年と一緒にいると、なんか自分がものすごく魅力的な日本女性になったみたいなんだもの。
さりげないボティータッチとか、耳元で囁いたりするところとか、なんかもう、お手軽って思われるかもしれないけど、半落ちしてたわね。
彼氏が来る間に、急いでメルアド交換しちゃった。
契約締結